• 口臭について

    先日口臭が気になるとおっしゃって来院された患者様がいらっしゃいました。

    どのような時に気になるのかと伺うと、特に、朝起きるとすごく気になるとのこと・・・

    前日ニンニクなどは食べていないのに、どうして朝に口臭がするのかさっぱりわからないとのことでした。

    口臭にはいくつかの原因があります。例えば、臭いの強い食品を食べた場合や、胃や腸等の体に病気がある場合、そして、歯周病や歯の病気から生じる場合があります。

    食品が原因の場合は時間がたてば臭いも消えますし、臭いの強い食品を口にしなければ口臭は出ません。

    体の病気が原因の場合は朝起きた時だけでなく、空腹時や比較的いつも臭いが気になっているはずです。

    そして、歯や歯周病が原因の場合、朝の寝起き時に特に臭うという特徴がありますので、先ほどの患者様が訴えていた状況にピッタリでしたので、さっそくお口の中の検査をしてみました。

    ・・・すると、案の定、歯茎が炎症をおこしており、歯周病にかかっていることが判明したのです。

    しかし、本人は自分が歯周病にかかっているという事は全く気がついておらず、口臭がきっかけになって受診されたので、歯周病に感染していると知って、とても驚かれていました。

    どうして歯周病になると口臭が出てくるのでしょう・・・?

    主な臭いの原因は歯周病菌が出す物質です。そして、炎症が強く起こっていると、膿みや血液等が出ますので、そこから臭いが出ます。

    また、寝起き時に口臭を感じやすくなるのは、寝ている間は唾液の分泌が低下するので、歯周病や虫歯菌がとても活発に活動するのです。

    菌が活発に活動するという事は、歯をとかしたり、歯ぐきに炎症をおこしたりして、口臭の原因となる物質をたくさん産生するということなのです。

    最近なんだか口臭が気になるな・・・と思う方は歯周病にかかっているかもしれません。そして、口臭が気になる方はたいていお口の粘つきも気になっている場合が多いです。

    お口の粘つきも歯周病菌や虫歯菌が原因ですので、そういった症状に心当たりがある方は是非早めに歯医者さんに行って検査とクリーニングを受けられる事をオススメ致します。

    そして、何よりも大切なのは寝る前の歯磨きです。お口の中を綺麗にしてから眠りにつくことが歯周病や虫歯予防にはとても重要になるからです。

    皆様もきちんと歯磨きしてから眠りにつく習慣を身につけましょう。

  • 銀歯取れる・銀歯の下の虫歯

    キャラメル

    先日、キャラメルを食べていて銀の被せ物が取れたと言って駆け込んでいらした患者様がいらっしゃいました。被せ物は15年以上前にかぶせた物だそうで、取れた銀歯の下は歯が虫歯で腐っていて、ぼろぼろになっていました。そして「その歯は痛くもなかったし、外れるまで虫歯なんて気がつかなかった」とのこと。

    その患者様いわく「先生、被せ物ってキャラメル食べただけで簡単に外れてしまうんですね・・・銀歯を被せたらずーっと持つものかと思っていたのに・・・
    …となげいていらっしゃいました。

    本当に銀歯ってそんな簡単に取れてしまうのでしょうか…?

    答えはNOです。実際、被せ物はキャラメルやガムを食べたくらいでは取れません。しっかりとしたセメントでくっつけていますので、よっぽどのことがないかぎり外れないようになっています。

    取れた場合の考えられる治療方法

    詰め物が取れたり割れたりした場合、当院では以下のような治療方法をご用意しております。いずれも適切な診査・診断を行ってから事前に治療方法をご説明し、患者さんに治療をするかどうかを決定してもらっています。

    外れてしまう原因

    ではどうして外れてしまうのでしょうか・・・?

    ①接着材料であるセメントの経年劣化

    一つは、銀の被せ物と歯をくっつけているセメントの劣化が起こると外れやすくなります。銀歯に使用されるセメントは最初は歯とくっついていますが、長年の間に、溶けて劣化してしまいます。すると、歯との接着力が弱まるので、ガムやキャラメル等の粘着性のある食べ物を食べると取れてしまう事があるのです。

    ②詰め物の下が虫歯になった

    また、溶け出たセメントの部分から虫歯菌が被せ物の下に入り込んで虫歯をつくったりします。すると歯を溶かすのでますます被せ物は外れやすくなるのです。

    そして厄介なことに、この銀歯が取れるということと、銀歯の下の虫歯という2つの現象はだいたいセットで起こってきます。

    また、銀歯の下の虫歯は被せ物で覆われて隠れてしまっている為に、発見が遅れますし、ましてや、歯の神経を取っている場合は虫歯による痛みを感じないので、先ほどの患者様のように全く自覚症状がないまま虫歯はどんどん進行していくのです。

    取れないようにする予防策

    では、どうしたらこういったことを予防できるのでしょうか・・・?

    • 歯磨きをきちんとして、虫歯の予防をする。
    • 定期的な歯の検診を受ける。
      被せ物をしている場合はレントゲンを撮ることで隠れた虫歯をいち早く発見することが出来ますし、小さな虫歯をすぐに治療出来るので、虫歯が大きくならずにすみます。
    • 歯科医院で被せ物の種類やセメントの種類の適切な選択をしてもらう。
      こうすることでセメントの劣化や溶け出しを防いだり、被せ物と歯の間からの虫歯菌の侵入を防ぐことが出来ます。

    皆様も、被せ物が入っている場合にはきちんとした定期検診を心がけるようにして下さいね。

  • 健康な歯とは?

    前回お話させていただいた、いかに健康な歯を生涯にわたって維持するのか・・・というお話ですが、

    そもそも健康な歯とはどういった状態なのでしょうか?

    痛みが無ければ健康? 虫歯になって歯に穴が空いていなければ健康?

    究極な健康な歯とは、ずばり、バージンティースと呼ばれる、何も治療等のあとがなく、歯の神経も生きており、痛み等の症状の無い機能的な歯の状態です。

    治療のあとがない・・・というところであれっ?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、悪い所を治療して、治したとしても、バージンティースにはかないません。

    厳密に言うと、削って詰め物をしただけでも歯への侵襲はおこっているのです。

    みなさん、虫歯になれば、削って詰めれば健康な歯に戻ると思っていませんか?

    駄目になったら抜いてしまえば健康な状態になると思っていないでしょうか?

    いくら治療技術が進歩して、治療材料がどんどん向上したとしても、ひとたび治療するとバージンティースの健康レベルには戻らないのです。

    私たち歯科医師はその事を知っています。ですので、出来るだけ歯の神経を残そうと試みたり、歯を削る時は最小限にとどめようと試行錯誤します。

    ただし、どれだけ治療を最小限におさめたとしても多少のリスクはあるということを患者様に理解して頂きたいのです。

    なので、自分の健康な歯をきちんとキープすることはとても大切なことですし、病気にならなくても歯医者さんで検診を受けることはとても大切な事なのです。

    皆様も、もう一度改めてご自分のお口の中を見て、バージンティースが何本あるか数えてみて下さい。

    その大切な歯を維持していく為に出来る事は、毎日のケアと定期検診なのです。

  • 歯の健康と治療

    皆様、突然ですが、健康な歯を生涯保つことの大切さにお気づきでしょうかsign02

    体の病気は命に関わるけど、歯の病気は命に関わらないし、駄目になったら抜けばいい・・・

    などと思っていませんでしょうか・・・weep

    先日、健康な歯を生涯にわたって維持する事がいかに大切かということを患者様にお話していた際に、その患者様から

    “正直、先生からこんなお話しを聞かければ、歯は命に関わる訳ではないから悪くなったってなんとかなると簡単に考えてました・・・それにしても、先生・・・歯に対してとても熱いですねsign03“ とおっしゃっていただきました。

    少し熱弁をふるいすぎたかな・・・と反省しつつ、患者様に少しでも歯の大切さが伝わったならこんなに嬉しい事はありませんでした。

    そうおっしゃっていただいて私もハッとしたのですが、患者様は意外と歯の健康を維持することが、いかに日々の生活や人生において大切かということを認識されていないんだな・・・という事に気がついたのです。

    ツꀀ

    そして、歯科医師として、皆様に、健康な歯を維持することの大切さをもっと伝えていかなくてはならないな・・・と、私の中の歯科医師としての使命感がふつふつと湧いて来た結果、今回こういったお話のテーマになったという訳なのです。

    その方の場合、今後の治療に関していくつかの治療方法が選択出来る状態でしたので、じっくりお話をして、患者様に納得していただいた上で治療を開始したいと思っていたので、その日はせっかく来院して頂いたのに、治療はせずにずっと患者様と治療についてのお話やご説明をさせていただきました。

    どうしてそんなに治療開始までに時間をかけるのかというと、いくつかある治療方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。まず、そのデメリットをきちんと理解していただかなくてはなりません。

    例えば、その治療方法を選択したら、こういうメリットがあるけれども、一方でこんなデメリットを覚悟しなくてはなりませんよ・・・というお話です。

    メリットとデメリットを理解した上で考えなくてはならないのが、どういう治療を選べば自分の健康な歯を生涯にわたって維持する事が出来るのかという事なのです。

    少し前置きが長くなってしまったので、健康な歯とはどういう状態か?また、健康な歯を維持する為の治療ポイントについてお話させていただきますねwink

  • 歯の被せものと歯茎の隙間・段差について

    今回は被せものについてお話させていただきます。

    前.jpg

    例えばこのケースの場合、前歯の被せものの色がバラバラで、自分の歯の色と異なっていますし、前から2番目の被せものと歯茎の間には隙間が空いています。また、前歯の歯の神経は根っこが折れてしまい感染をおこしているため、変色も起こっています。

    このケースでは、前歯にかぶっていた古い被せものを外し、歯の根っこの治療、抜歯などを行い最終的にブリッジタイプのセラミックスの被せもので治療を行いました。

    患者様のご希望として、歯の色も白くしたいとのことでしたので、ホワイトニングを行ってからその色に合わせて被せものの色を決定しました。
    後.jpg
    2枚の写真をみると別人の歯の写真みたいですが、治療前の歯と治療後では、お顔の印象が全然違いました。もちろん治療後のほうが素敵ですし、清潔感が数倍アップします。

    そして、見た目の改善だけでなく、実は歯ブラシのしやすさや歯の健康も数倍アップするのです。

    以前の状態はお口の中に汚れが溜まりやすい状態でした。
    歯茎とかぶせものの隙間には、プラークと呼ばれる食べカスや細菌の固まりが沢山つまっており、劣化して表面がザラザラとした被せものにはバイオフィルムと呼ばれる細菌のバリア膜がびっしりとこびりつき、歯茎に炎症をおこしている状態でした。

    しかし、この患者様の場合、きちんとした被せものに交換してからは歯茎の状態もとても良くなり、口臭などもだいぶ減ったと喜んでおられました。

    状態の良くない、合っていない被せものは百害あって一利なしです。見た目も悪いし、健康にも悪いのです。

    被せものと歯茎の間に隙間が空いている場合は要注意で、その隙間から虫歯になり被せ物の下で虫歯が広がってしまいます。

    しかし、奥歯に入っている被せものに関してはなかなか自分では隙間が空いているかチェックしづらいと思います。

    例えば、デンタルフロスが引っかかる・・・とか、舌や指で被せ物と歯茎の付近を触ると段差がある・・・という自覚症状があるならば、なるだけ早く歯医者さんでチェックしてもらいましょう。

    自覚症状が無い場合でも自分ではなかなか気が付かない場合が多いですので、定期的に歯医者さんで検診を受けましょう。ツꀀ

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