• バイオフィルムを取るPMTCとは?

    前回、歯の表面にくっつく細菌のバリアのような膜・バイオフィルムについてお話しさせていただきました。

    バイオフィルムはとても頑固に歯の表面にこびりついているため、普段の歯ブラシではなかなか取り除くことが出来ません。
    厚い層になってしまうと、抗生物質などを直接バイオフィルムに垂らしても効き目がないほど、バリア効果は非常に高いのです。
    では、そんなバイオフィルムをどうやって取り除けば良いのでしょうか・・・
    歯医者さんではバイオフィルムの除去に効果的なPMTCという特別な歯のクリーニングプログラムをもうけています。
    PMTCとは Professional Mechanical Tooth Cleaning  の略です。
    簡単に言うと、専門の資格を持った歯科衛生士や歯科医師などが専門の機械や薬剤を使って行う歯のクリーニングのことです。
    このクリーニングは頑固なバイオフィルムを取り除き、歯の表面をつるつるにします。
    また、自分ではお掃除出来ない歯周ポケットの中の汚れも除去出来るので、お口の中にいた悪い細菌がぐっと減ります。
    細菌がお口の中から減るだけで歯周病や虫歯のリスク、口臭、お口の不快感などは激減ますし、なにより普段のホームケアが効率的に行えるようになりますのでお口のきれいな状態が長持ちします。
    また、歯の表面についていた着色汚れやざらざら感が無くなるので、汚れや細菌が歯の表面にくっつきにくくなりますし、歯が自然な明るさにトーンアップしたりもします。
    代官山デンタルサロンではPMTCにプラスして、歯を強くするためのフッ素コーティングや、歯ぐきやリップのケアも行っております。お口の中がさっぱりした後に歯ぐきや唇のケアを行うと、マッサージ効果でとてもリラックス出来ますし、血行が良くなってふっくらします。
    よく、PMTCプログラムを受けていただいた患者様からはお口のエステを受けてるみたいと喜ばれます。
    皆様も、PMTCでお口の中を一度リセットしてみませんか?
    きっとやる前とやった後のお口の違いや爽快感にびっくりされることと思いますよ!!
  • 歯の表面の膜・バイオフィルムについて

    まだまだ暑い日が続いていますね。

    代官山デンタルサロンでは夏休みを利用して歯のクリーニングにいらっしゃる患者様が増えております。
    クリーニングといっても様々な種類があることを皆様ご存知でしょうか?
    いわゆる超音波で歯の歯石を取るものから、歯の表面を磨くものまでいろいろな方法があるのです。
    歯石は気にならないけど、何となく歯の着色が気になる・・・とか、お口の粘つきや、歯の表面のざらつきが気になる場合は、、、
    歯の表面に、バイオフィルムと呼ばれる細菌が作り出すバリアのような膜が形成されている可能性があります。
    お口の中は常にたくさんの細菌がいます。
    その細菌が歯の表面に集まってネバネバした物質を出して、バリアのような膜を形成してしまうのです!!
    厄介なことにバイオフィルムは非常に頑固なため、皆様がお家で行っている歯ブラシケアでは完全に落とすことが出来ません。
    それどころか、歯磨き粉に含まれているフッ素などの歯に良い成分やうがい薬に含まれている薬用成分などもバイオフィルムを壊せませんので、
    バイオフィルムの固い膜に守られた細菌はますます増殖し、虫歯を作ったり、歯周病を進行させたりするのです。
    なので、歯医者さんで特殊な機械や薬品を使ってバイオフィルムを除去する必要があるのです。
    最近お口の中がネバネバするとか、口臭が気になる・・・など、原因ははっきりしないのですが何となく不快感がある・・・という方は歯医者さんに相談してみてください。
    バイオフィルムを取るだけでお口の中がすっきりして、粘つきや口臭、歯の表面のざらつきなどが改善されますよ。
  • 八重歯について

    今日は八重歯に関するお話です。

    八重歯とは、前から3番目の犬歯が重なっている状態のことですが、なんで八重歯と呼ぶかご存知でしょうか。
    この八重歯、元々は弥重歯という漢字だったそうです。
    この弥という漢字は、大きくとか、ますますなど、後に続く文字を強調する漢字のようです。
    それが読みはそのままで漢字だけ八重歯に変わってしまったようです。
    日本では昔から、八重歯のイメージはどちらかというとかわいらしいイメージを与えるようですね。
    最近は芸能人でも八重歯がチャームポイントの人がいるようで、まねをして八重歯を無理矢理作ったりする若い女性もいるそうですが・・・
    欧米では八重歯はドラキュラをイメージさせる不吉なものとして認識されているので、八重歯は子供の頃に矯正治療で治してしまいます。
    歯科の立場から八重歯を見たときに、見た目ということより機能的、衛生的な面での問題があります。
    やはり犬歯の位置がずれていることで噛み合わせなどに悪影響をあたえますし、何より汚れが溜まり掃除がしにくいです。
    歯ブラシやデンタルフロスを通せないため、虫歯や歯肉炎のリスクが高まってしまいます。
    八重歯や歯並びの悪い人は、普通のお手入れだけではなく、きちんとした念入りな歯のお掃除や定期検診を行っていただくか、矯正治療などで歯並びをなおすことでお口の健康を保つことが出来るのです。
    皆様も一度自分の歯並びや歯が重なっていてお掃除しにくいところなどを見つけて、正しい歯ブラシの方法などを歯医者さんや衛生士さんに教えてもらってくださいね!!
  • 歯ぎしりとくいしばり

    最近、患者様からよく相談を受けるのが、あごが痛い、とか、朝起きると顎のあたりが筋肉痛のようになって重くだるいというお悩みです。

    そのうち首や肩まで凝る始末で、仕事中もつらいとのこと・・・
    そんな相談をうけて、私たちが真っ先に疑うのは歯の食いしばりや歯ぎしりです。
    本人に歯ぎしりの自覚があれば治療は簡単なのですが、自覚がなく歯ぎしりや食いしばりをしている方はものすごく多いのです。
    歯ぎしりや食いしばりはされてませんか?と質問すると、ほとんどの方はキョトンとして、そんなのしてませんよ縲怐E・・とおっしゃります。
    そんなものしてるわけないでしょ縲怩ニ、涼しい顔をされている患者様の自覚がなくてもお口の中を見れば一目瞭然!!
    たくさんの歯ぎしりや食いしばりの痕跡が残されているのです!!そして、その事実を患者様に説明すると、とても驚かれます。
    歯ぎしりや食いしばりを、歯の悪習癖と言います。お口や歯にとってはまさに悪い癖と呼ばれるだけあって、百害あって一利なしです。。。
    例えば、歯ぎしりをされる方のお口の中を見てみると、歯がすり減っている場合が多いです。
    また、くいしばりをされる方はほっぺたや舌に食いしばりの跡がついています。
    お口の中は歯の悪習癖によって様々な侵襲を受けているのに、本人に自覚が無い、もしくは寝ている間に無意識に行われていたとしたら、状態は悪化するばかりです。
    歯ぎしりの怖い所は健康な歯がどんどんすり減っていってしまうので噛み合わせが狂ってきます。また、食いしばりなども顎の関節に負担がかかり、筋肉や関節疲労の原因になります。
    こんな症状の解決方法は、まず歯ぎしりや食いしばりの自覚がある方は自分で意識してしないようにする!!ということが大切です。とても簡単なことのように思われるかもしれませんが、何かに集中したり、
    仕事中などに無意識にしている方も多いので、目立つ場所やよく目につく場所に食いしばり禁止と書いた紙を貼ったりして防ぎます。
    また、お風呂での顎のマッサージも筋肉の緊張がほぐされてずいぶん症状が楽になったりもします。
    次に問題なのは寝ている間の歯ぎしりや食いしばりです。
    これは本人すらどうすることも出来ません。
    この場合はどうするかというと、歯医者さんで型取りを行って、患者さんのお口に合ったマウスガードを作成し、寝ているときにはめてもらって歯のすり減りを防ぎます。
    また、すでに歯がすり減ってしまっている場合は狂った噛み合わせなども改善する場合があるので総合的な治療が必要となってきます。
    普段何気なくしてしまっているお口の癖が、実は歯の負担になっていることもあるので、最近顎が疲れるな・・・とか、肩こりがひどくなった・・・なんだか噛み合わせが変わってきたな・・・
    なんていう違和感を感じてらっしゃる方は一度歯医者さんに相談してみてくださいね!!
  • 歯ブラシでがん予防

    お盆休みもそろそろ終わりですね

    皆様もお仕事が始まり、普段の生活のペースにもどりつつあるのではないでしょうか

    今日は歯科のニュースから面白い記事を見つけましたのでご紹介させていただきますね

    歯ブラシでがん予防
    愛知県のがんセンター研究所の報告によると、
    1日2回以上歯を磨く人は1日1回の人よりも、ガンにかかる危険性が
    3割も低いことがわかった。さらにまったく歯を磨かない人の危険度は
    1日1回の人に比べて約2倍高かったとのことである。
    これは、約3800人を対象とした疫学調査の結果であり、
    口腔内には発ガン性物質をつくる細菌が住んでいる。
    これらを毎日数回ていねいに歯磨きすることにより除去して洗い流すことが
    ガン予防になっているのではないかとのことである。
    たのんだ覚えはないが、口の中には、とんでもないもの作る細菌が住みつているということだ。
    これからは、虫歯予防だけじゃなくガン予防にも歯磨きが大切なのである。


    この記事を読んで、私は、驚きというより妙に納得してしまいました。

    お口の中は実際皆様が思っているよりはるかにたくさんの細菌がいます。
    その中には皆さんがよく耳にする悪玉菌(歯周病菌、虫歯菌、ピロリ菌、カンジダ真菌などなど・・・)が数多く生息しています。
    お口の中の菌は、皆さんの免疫力や善玉菌とのバランスにより活動がおさえられています。

    ただし、自分の免疫力が下がったり、悪玉菌の勢力が強まってしまうと、とたんにお口のみならず全身に悪影響をおよぼします。

    なので、歯医者さんでは正しい歯ブラシの仕方の指導や定期的なクリーニングを行うことで、悪い菌をお口から減らし、病気にかかるリスクを下げようとしているのです。

    今や4人に一人はがんになる時代、歯ブラシで少しでもがん予防出来るのならば素晴らしいことだな・・・と思いました。

    皆様も、1日2回以上歯を磨いて、お口の中も体も健康になりましょう!!

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