メタルフリー
皆様、メタルフリーという言葉を聞いたことはありますでしょうか?
最近の歯科の流れから、お口の中から金属を無くしましょうという意味でメタルフリーという言葉をよく使います。
なぜ金属をお口の中からなくした方が良いのでしょうか・・・?
保険適応されている金属は主に金と銀とパラジウムの合金です。
お口の中は常に唾液が存在し、お口の中のPHは酸性に傾いたりアルカリ性に傾いたりと、不安定です。。。
すると金属の被せものに何がおこるかというと、金属がお口の中の唾液やPHなどによりイオン化され、金属イオンがお口の中に溶け出してきます。
長年お口の中に金属があると、それだけ金属イオンがとけだして、とりこまれ、体に蓄積されてしまうのです。
体の中に溜まった金属は金属アレルギーをひきおこしたり、元々金属アレルギーを持っている方は皮膚やお口の中に症状が出たりします。
もちろんすべての方に金属アレルギーが出る訳ではありませんし、今までお口の中に入っている金属がすぐに悪影響を及ぼすわけでもありませんが、やはり体に良いというわけではなさそうですよね・・・
私たち歯科医師も治療における金属の有用性は長い歴史とともに認めていますし、実際のところ日本の健康保険のシステム上、保険内の治療では金属を使うことも多々あります。
しかし、近年、金属に変わる強くて美しい材料がたくさん出てきています。
金属と同じ、もしくはそれ以上の強さを持ち、見た目も歯の色に合わせれるので天然の歯のように美しいです。しかも、金属を使っていないので体にやさしいのです。
美しさや体への安全性からみてもメタルフリーの材料の方が良いに決まっています。
こんな話を聞いてしまうと、今入っている金属を一気にメタルフリーの材料に変えたくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・
一気に変えなくても、昔入れた金属の被せものが駄目になった・・・とか、あらたに虫歯が出来てしまって被せものを作らなくてはいけない・・・という方は是非メタルフリーの材料を選んでください。
歯の被せものはそう短いスパンで交換するものではありません。皆様の体の一部として長い間生活を共にするものです。
なので、体に優しく、美しく、ちゃんと機能してくれる材料を選んでくださいね。