歯のすり減り・痛みの原因は歯ぎしりやくいしばり
歯ぎしりや無意識の歯のくいしばりによって、歯がすり減ってしまったり、顎に負担がかかりすぎてしまい、痛みが出てしまっている方が多くいらっしゃる事をご存知でしょうか。
朝起きると顎がだるい・・・とか、口が開きづらい・・・などという症状が有る方は寝ている間に歯を食いしばっていたり、歯ぎしりをしている可能性大です。
また、仕事中、何かに集中している時、例えば、パソコンに向かっている時や、書類をチェックしているときなど、無意識にくいしばっていることが多いと言われています。
仕事中ならまだしも、大好きな趣味の最中に、たとえば、絵を描いたり読書をしたり、映画を見たり、そんなリラックスタイムにまで無意識に歯をギリギリしてしまう方もいますので、そんな方は仕事や寝ている時だけでなく四六時中歯に負担をかけていることになります。
一種の癖なので、自分では気がつかない事も多いですし、あまり気にも留めないかもしれません。
しかし、癖は癖でも、歯ぎしりやくいしばりは悪習癖とよばれる、悪い癖にカテゴライズされます。
どうして悪い癖なのかというと、その悪習癖のせいで、歯が短く削れてしまったり、かみ合わせがくるったり、歯周病の進行を早めたり、歯ぐきや骨を減少させたり、最悪の場合、歯を破折させてしまうのです。
歯にとっては歯ぎしりやくいしばりは百害あって一利なしなのです。
上の写真は、長年の歯ぎしりのせいで歯がすり減ってしまい、隙間が空いている状態で、かみ合わせも低くなっていました。しかしながら、この患者様は自分の歯ぎしりが原因である事には全く気がついていませんでした。
では、悪い癖はどうやって治すのでしょうか・・・
答えはとてもシンプルで、癖をやめれば良いのです。。。
しかしながら、長年染み付いた癖をやめるのは簡単なことではありません。しょっちゅう気にしていないとまた癖がでてしまうからです。
例えば、仕事中、PCにむかうと歯をくいしばってしまうことが多い方は、PCの画面にポストイットで歯ぎしり禁止!!などと書いておくと良いのです。
しょっちゅう目に留まる場所に書いておく事で歯をくいしばる回数が減ります。そんな小さなことで歯の痛みから解放された患者様は大勢いるのです。
さて、では寝ている時などの無意識の時はどうやって止めたらよいのでしょう。意識がないのでコントロールが出来ません。そんな時は、ナイトガードとよばれるマウスピースをはめて寝るのです。
マウスピースをはめたからといって歯ぎしりやくいしばりが無くなる訳ではありませんが、歯を過度な負担から守る事が出来るのです。
皆さんの普段の生活でのちょっとした歯の悪い癖の積み重ねによって、歯は知らないところで悲鳴をあげています。咬む力というのは皆様が思っているより遥かに大きいのです。
ずっと健康な歯でいる為には、歯周病や虫歯などから歯を守る必要があるのはもちろんですが、それだけではなく、自分の悪い癖によって自らの歯を破壊するという状況から歯を守る必要もあるのです。
歯がすり減ってきた・・・、起きると顎が痛い・だるい・・・など、少しでもおかしいなと感じたら歯医者さんに相談してみて下さいね。