タバコと歯ぐきの病気
最近禁煙ブームの影響か、タバコをやめる方が増えていると聞きます。その一方で、先日見たニュースでは女性の喫煙者が増えているとか・・・
代官山デンタルサロンでも、男女問わず、タバコのヤニによる着色除去希望の患者様や、タバコによって歯ぐきが黒く着色してしまった方のレーザーによる着色除去希望の方が多く来院されます。
タバコを吸っているとどうしても着色が付き易くなってしまいますので、着色を気にされて月に一度は着色除去のクリーニングを受ける方もいらっしゃいます。
実はタバコは体への害や歯の着色汚れを引き起こすだけではなく、歯ぐきにも悪影響を及ぼすということをご存知でしょうか?
タバコにふくまれるニコチンは血管収縮作用があるため、血液の巡りを悪くしてしまい、その為に歯ぐきに炎症がでていても出血しにくく、一見すると引き締まって見えるので、病気に気がつくのが遅れがちです。
また、血液は栄養や免疫を運ぶ役割もしていますので、血液循環が悪いと歯ぐきにとっては病気になりやすく、歯周病菌に感染しやすい状態となってしまいます。
歯周病の恐ろしい所は、じわじわと進行して、歯が抜けてしまうことです。タバコは歯周病の発見を遅らせるばかりか、すごいスピードで進行させてしまうので注意が必要です。
一番良いのは禁煙することですが、なかなかタバコをやめるのが難しいという方は、歯周病にならないようにきちんとした歯磨きと、歯医者さんで定期的に受ける専門的な歯のクリーニングが重要となってきます。
歯科で行う専門的な歯のクリーニングとして、PMTCというクリーニングがおこなわれます。PMTCとは、歯の表面にこびりついた歯周病菌や虫歯菌を根こそぎはがし、お口のなかを清潔な状態にするものです。
これは歯ブラシでは落とせない頑固な細菌のバリア膜も、専門的な薬と器具を使用して落としていきます。
また、歯ブラシの届かない歯周ポケットの奥深くに潜んでいる細菌も除去するのでお口の中がすっきり清潔になります。
清潔な状態が保たれることで自分で行う歯のホームクリーニングが効率よく行え、歯を強くするフッ素などの取り込みも行われやすくなるのです。
もちろん喫煙者の方に限らず、歯の専門的なクリーニングを受けることは大切ですが、喫煙者の方はより歯のメンテナンスに気を配る必要があるのです。