歯の痛み Part 1
虫歯になると歯が痛みますよね・・・
虫歯によって痛みを訴えて来院される方は、歯が食べ物や飲み物でしみる鋭い痛みだったり、何もしなくてもズキズキするといった持続性のある痛みだったりと、様々な種類の痛みを訴えて来院されます。
では、どうして虫歯になると歯がズキズキ痛むのかご存知でしょうか?
私たちの歯は、大まかに、外側からエナメル質・象牙質(ぞうげしつ)・歯髄(しずい)の3層から成り立っています。
一番外側にあるエナメル質は固い組織で、歯を保護しています。そして、エナメル質の内側には、エナメル質と比べると比較的やわらかい組織の象牙質があり、その内側に歯の神経である歯髄があります。
象牙質と、歯髄は完全に隔離されている訳ではなく、歯の神経が象牙質の中に入り込んだ構造となっています。
そのために、虫歯菌の出す酸により固いエナメル質が溶かされると、虫歯菌の刺激で象牙質に入り込んでいる歯の神経が敏感に反応し、痛みとなってあらわれるのです。
痛みの程度は虫歯の進行度合いによります。
虫歯がエナメル質から象牙質の表層位であれば、冷たい物がしみるな・・・程度かもしれません。
しかし、象牙質から歯髄に及ぶような大きな虫歯の場合は痛みも大きく、何もしなくてもズキズキしてしまいます。
歯の神経である歯髄に虫歯が及ぶと堪え難い痛みが現れ、歯の神経を取る処置が必要となります。
このような堪え難い痛みがでてしまうと、治療の際に使用する麻酔のききも悪くなってしまい、通常より多めの量の麻酔薬を使用しなくてはならなかったりします。
こういう痛みが出てしまう前にきちんと虫歯のチェックや歯ブラシを行って虫歯の予防・早期発見をすることが大切なのです。