• インプラント治療について

    皆様、インプラント治療に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか・・・いたそう・高そう・危険そう・・・など、最近ニュースなどでも取り上げられているようにマイナスのイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

    確かにインプラント治療は手術を伴いますし、保険がきかないので治療費はそれなりにかかります。しかし、前述したような悪いことばかりではありません。インプラント治療はきちんと安全に行えば患者様のQOLを高める有効な歯科治療であるのです。

    インプラント治療は比較的新しい治療方法というイメージがありますが、実はその起源はインカ帝国時代のペルーまで遡り、歯が抜けた所にエメラルドの歯根が植えられたミイラが発見されています。もちろん現在のインプラント治療とはかけ離れていますが、歯の無くなった部分に何かを埋めて歯の代わりとして使うというシンプルな発想は遥か昔からあったのです。言い換えれば、やはり昔から人は歯が無くなると不便を感じ、なんとかして失った歯の機能を復活させたいと思っていた・・・という、現代人にも通じる考え方が根底にあったと言えるでしょう。

    さて、現代のインプラント治療に使われている金属・チタンが広く使われだしたのは1950年代頃からです。1952年にスウェーデンのブローネンマルク医師が、チタンと骨が結合する現象をオッセオインテグレーションと名付け、オッセオインテグレーションを利用したインプラントを開発し、このシステムが全世界で普及し、改良が重ねられ、現在のインプラント治療の基盤となっています。現在のインプラント治療は長年の歴史や基礎研究、臨床データの上に成り立っているものなので、基本的には安心して受けられる治療であり、確立された治療法であるとも言えます。

    では、まずインプラント治療って具体的にどんな物なのかということをわかりやすく簡単にご説明します。歯を根っこから失ったとします。歯は根っこから無くなると、その上に歯を作ることが出来ません。ですので、何らかの方法でぽっかりと空いてしまったスペースに歯を復元させてやる必要があります。

    歯を復元させる必要性ですが、もちろん歯が無くなることで機能的に不便を感じます、しかしそれだけでなく、歯が無くなるとその空いてしまったスペースに向かって両隣の歯や、かみ合う歯が移動し始めます。すると、今までの歯並びが崩れてしまい、噛み合わせが狂ってきて、見た目が悪くなったり、顎が痛くなったり、物がよく噛めなくなったりします。たった一本の歯の喪失が、歯全体の噛み合わせなどの不調を招いてしまうのです。

    歯を根っこから失った場合の治療方法として、3つの方法があげられます。

    1つは入れ歯による治療です。歯の無い部分をプラスチックの材料と人工の歯で補います。入れ歯は両隣の歯に金属のバネで固定されますが、完全に歯に固定されているわけではないので、自分ではめたり外したりして使用します。使用感は多少の動きが生じてしまうため、不便と感じる方も多くいます。しかし、両隣の歯にあまり手を加えることなく作れます。

    2つ目はブリッジによる治療です。ブリッジの最大の特徴は歯に固定するので使用感は自分の歯のようです。しかしながらブリッジは、失った歯を両脇の歯を支えとして橋渡し式の被せものを作るため、両隣の歯を削る必要があります。
    健康な歯を被せものの為に削らなくてはいけないことと、ブリッジにするとその付近に汚れが溜まりやすく、掃除がしにくいため、両脇の歯が虫歯や歯周病になりやすくなるのが欠点です。

    3つ目はインプラント治療です。歯の無い所に人工の歯根を埋めてその上に歯を作っていく治療です。

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    使用される材料はチタンという、ほとんどアレルギーを起こさない生体に優しい金属です。チタンを骨に埋めて骨とチタンをしっかり結合させてから歯の頭の部分の被せものを作っていきます。インプラント治療は両脇の歯を削ったりする必要もなく、歯の無い部分に歯を作っていくだけですので非常にシンプルな治療法といえます。また、使用感も自分の歯と同じような感覚なので、まさに失った歯がよみがえってきたようなイメージです。

    しかし、デメリットとして入れ歯やブリッジの場合は健康保険が適用されますが、インプラントは適用外です。また、治療期間もほかの2つに比べると長くなってしまいます。自分や自分の大切な人が歯を根っこから失った時、どの治療方法を選択すれば良いのか迷われる方は多いと思います。もちろん歯医者さんは歯の専門家なので、ある程度のアドバイスは歯医者さんがしてくれたり、前述したようないくつかの治療プランを説明してくれると思います。

    しかし、どの治療方法にするか決定するのはあくまで治療を受ける本人なので、たくさんの選択枝をきちんと理解して、自分のライフスタイルや自分が何にプライオリティを置いて生活しているかということをきちんと考えて選択するのが良いと思います。

    例えば、食べることが大好きで、思いっきり美味しい物を味わいたいと思う人には入れ歯はおすすめ出来ません。食べるという動きは非常に複雑であり、入れ歯だとどうしても、自分の歯のように機能しないからです。また、治療方法を選択する際に、インプラント治療は何となく怖いからやめておこうと思っている方もいらっしゃると思いますが、きちんと安全に手順を踏んで行えばとても快適できちんと機能する治療方法であり、歯を失って困っている患者様のQOL(生活・人生の質)を飛躍的に向上しうる治療方法であるのです。

    先入観だけで、インプラント治療=危なそうだから治療の選択枝から外そう・・・ではなく、患者様自身がきちんとしたインプラント治療の知識を得て、そこから自分のライフスタイルと照らし合わせた上で治療法の1つとしてじっくり考えてみることをおすすめいたします。

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