歯ぎしりやくいしばりの弊害
前回、歯ぎしりやくいしばりで歯がすり減ってしまう危険性についてお話させていただきました。
咬む力は皆様が想像しているより遥かに大きく強い力なので、食事の時以外で咬む力を生じさせてしまうとものすごい負担が歯と顎にかかってきます。
歯はすり減ってしまい、減った分だけかみ合わせが狂ってしまうので、異常なかみ合わせの位置で咬むようになります。すると顎に負担がかかり、顎関節症という病気に進行してしまうのです。
すり減ってしまった歯に関して治療を行う場合、まずかみ合わせの改善が必要となってきます。
すり減った分短くなってしまった歯を正常な状態にもどして、それに伴って正しいかみ合わせに戻す必要があります。
上の写真は全体的に歯ぎしりを長年行ってきたせいで歯がすり減ってしまい、かみ合わせや顎の痛みが出てしまった患者様です。
歯が短くなってしまったせいで前歯に隙間が空いて見た目も綺麗ではありませんでした。
こういった場合の治療としては、まず正しい位置でかみ合わせを修正し、低くすり減ってしまった歯を正常な状態に復元させる必要があります。
正しいかみ合わせにしてから、顎の痛みも無くなって、見た目もだいぶ改善されました。
もちろん歯ぎしりなどの悪い癖は極力控えてもらって、寝ている間等はナイトガードと呼ばれる歯のすり減りを守るマウスピースを装着してもらっています。
だれでも色々な癖はありますが、その癖のせいで、体のいろいろな場所に悪影響を及ぼす場合もあります。歯ぎしりやくいしばりはその典型で、体に良い事は一つもありません。
歯ぎしりやくいしばりに心当たりがある方は早めに歯医者さんに相談しましょうね。ツꀀ