歯周病 Part 1
歯槽膿漏という言葉はよく耳にする機会が多いと思います。
歯周病と歯槽膿漏は同じ状態のことを指していて、歯科では主に歯周病という言葉で表現されます。
では具体的に歯周病とはどのような病気なのでしょうか。。。
歯周病とは文字を見ていただければ一目瞭然なのですが、歯の周りの組織の病気です。
歯の周りの組織は大まかに分類すると歯肉(歯ぐき)・セメント質(歯の根っこを覆う組織)・歯根膜(歯の根っこと顎の骨を繋ぐ膜)・歯槽骨(顎の骨)から成り立っていて、主な役割としては、歯をしっかりとサポートし、支えています。これらの組織がしっかりしているからこそ、食事の際に歯がぐにゃぐにゃと動かずに固いものを噛めるのです。
歯周病とは、歯周病菌による細菌感染がこれらの歯の周りの組織に起きてしまい、歯がしっかりとしたサポートを受けられなくなるため、歯が根っこごとグラグラしたり、抜けてしまったりします。
歯周病の始まりは、歯周病菌が歯ぐきに炎症をおこす歯肉炎からおこります。歯肉炎は歯ぐきが赤く腫れたり、歯ぐきから出血したりという症状が出ます。
歯肉炎が進行すると深部にまで炎症が波及して、歯を支えている顎の骨が溶かされます。すると歯がグラグラしてきて放っておくと歯が抜けてしまうのです。
成人になると、歯を失う最も大きな原因は虫歯ではなく歯周病なのです。
歯周病は細菌感染ですので、基本的には歯周病菌をお口の中で繁殖させないようにすれば予防できます。歯周病菌の主なすみかは歯や歯肉の周囲に付着する歯垢(プラーク)です。
歯垢は、お口の中にいる細菌とその代謝物から作られたネバネバした固まりで、バイオフィルムとも呼ばれ、その歯垢が増えれば増えるほど歯周病菌も増加し、歯周病が進行していくことになります。
例えば、お食事の後、歯ブラシをしないでそのままの状態にしておくと、歯垢が歯の表面に付着・増殖して、2縲怩R日で歯肉炎の兆候が出てくるとされています。
なので、歯周病予防で一番大切なことは歯垢や歯石を除去して、歯周病菌のすみかや栄養源をお口の中からなくすことが重要となってくるのです。
皆様も、毎日の歯ブラシをきちんと行うことで歯周病予防を徹底して行っていきましょうね。